美容師としてどんなお客様と向き合うのか、時間軸を加味して考える。
SWOT分析で自分のマーケティング環境分析を見立てたら、次にやることがマーケティング戦略の立案です。
「セグメンテーション」「ターゲティング」「ポジションニング」というステップがあります。この3つのステップは「STP」という英語の頭文字をとって呼ばれています。
まずは、セグメンテーションとターゲティングを学んでいきましょう。
今回のポイント
- STP:「セグメンテーション」「ターゲティング」「ポジションニング」で行う戦略立案手法
- セグメンテーション:ある基準に沿って人を仕分ける方法。仕分け方は様々。
- ターゲティング:いったいどんなお客様と向き合い、どんな価値を提供するか決めること
まずは3ステップで開けらることが多い「STP」ですが、実はざっくり2ステップで考えると分かりやすくなっていきます。セグメントとターゲティング簡単にいうと、「美容師がどんなお客様と向き合うのか」を決めるステップです。どんなお客様と向き合うのが決まった後にポジショニングのステップで「美容師が技術やサービスがどんな価値を提供するのか」を決めます。
つまりSTPは、「お客様を考える」ステップと「価値を考える」ステップで構成するわけです。
なので今回は、前半のお客様を考えるステップにフォーカスしていきます。
美容師として活躍するためにSTP戦略で「人を分ける」
美容師として活躍するために「人を分けること」から始まります。
美容師が自分が使っていく技術に対してどんなお客様と向き合って、価値を提供するべきかを決めることをターゲティングと呼びます。向き合う相手に照準を合わせるからです。
向き合うお客様を決めることは、同時に「向き合わないお客様を決めることでもあります。なのでターゲティングの前には、「人を仕分ける」プロセスが必要になります。この人を仕分けるプロセスこそ、STPのトップバッターを飾るセグメンテーションの役割です。
察しがいい人はピンときていると思いますが、ターゲティンングの良し悪しは、このセグメンテーションで決まるといっても過言ではありません。
実際、このセグメンテーションはどのようにやっていけばいいのでしょうか?
ポイントは、
「年齢や性別」「ライフステージ」「所得」「居住地域」といった「デモグラフィック(人口統計学的属性)」
他にも、商品購入や購入経験などの「行動属性」
ライフスタイルや性格が含まれる「サイコグラフィック(心理学的属性)」
などが代表的な基準になります。
もっと簡単にいうと
- 人口変数
- 地理変数
- 心理変数
- 行動変数
簡単いご紹介していきます。
人口変数とは?
地理変数とは?
なので自分の住んでいるエリア、店舗の状況によって来てくれるお客様の層が変わってくるということになります。若者が集まらないのにブリーチの提案はニーズが違うということになりますし、逆に年齢層が高いのであれば「白髪染めハイライト」などようなメニューの方がニーズがあるかもしれません。
このように地域といった地理に基づいて市場を分けていきます。
心理変数とは?
最後に行動変数とは?
簡単に説明するとこのような感じです。
ニーズ起点でセグメントしていく
どんな基準を活用していくのか?
マーケティングを活用しながら、多種多様なお客様を「ニーズ」で仕分けることでそこにヒントが生まれます。
マーケティングとは、「お客様や社会のニーズを見極めること」です。
なので、ニーズを起点で人を”動的”にセグメントしてしまった方が早いんです。
ニーズ起点のセグメンテーションは、時間軸を加味するとさらに威力を発揮します。
「ここ数年、大きく成長しているニーズはどれか」
「今後も成長が見込めるニーズを取りこぼしているので、このニーズを狙おう」
といった感じで、時間軸を加えると、ターゲティングに関する議論が自然と出てきます。環境分析と同様に時間軸も考え、ニーズを起点にしてセグメントをしていきましょう。
まとめ
- STPでは、セグメンテーションをひとまとめに行う
- ターゲティングの良し悪しはセグメンテーションの仕方で決まる
- ニーズ起点で動的にセグメンテーションした方が今の時代に合う
美容師として結果を出すマーケティングは面倒くさくて、人間臭いところから始ります。常に「なんで?」「本当?」「おかしい!」とツッコミを入れながら、ユーモアも交えながら「これまでと違ったマーケティング」を考え実行していきましょう。
まずは、面白がることが、マーケティングを楽しむ秘訣です。
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