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美容師マーケティング

美容師の「強み」「弱み」を知って先の戦略を立てる「マーケティング環境分析」

2021-10-01

マーケティングのプロセスの1番初めに行っていく作業が「環境分析」です。

美容師としての自分が置かれている立場、環境を理解した上で戦略やマーケティング戦略を考える為にも避けては通れない部分です。

正しい環境分析ができれば、課題の設定がスムーズになり、効率的な戦略も可能になっていきます。

 

 

 

SWOT分析

SWOT分析はマーケティングの起点となる環境分析の為のフレームワークになります。

 

外部環境と内部環境を4要素で整理していきます。

 

 

美容師の市場や顧客からの影響をくみ取らない限り、美容師の技術もサービスも売ることはできません。

 

そこで美容師としてやっていくにあたって、「外部環境」と「内部環境」の2つに分けていくんです。

 

 

 

外部環境とはちょっと難しいですが、

「マクロ環境(政治、経済、社会、技術)」

「ミクロ環境(市場、生活者/顧客、競合)」など

 

 

内部環境は、

「美容師スキル」

「美容師としての自分の強みと弱み」など

 

 

 

これらを整理していくフレームワークが「SWOT分析」なんです。

 

 

 

 

SWOT分析の外部環境である「機会」と「脅威」ですが、簡単に紹介すると、

「機会(Opportunity)」
・・・美容師(自分)にとってビジネスの機会(チャンス・追い風)となるような環境変化
「脅威(Threat)」
・・・美容師(自分)の強みでも太刀打ちできない(最悪、撤退せざるを得ない)ような環境変化

なので、トレンド、ブーム、などの方が分かりやすいですかね。

 

内部環境である「自分の強み」と「自分の弱み」はそのままなんで、分かると思います。

 

 

 

SWOT分析を考える場合は、まず外部環境を広く捉えて、そこに自分の強い部分、弱い部分を考えていきましょう。

 

 

例えば、自動車業界であれば、近年ニュースにもなっている高齢者の交通事故、若い世代の車離れなどが問題になっています。(ここが外部環境)

若い世代の車離れ

高齢者の交通事故

なので、事故の増加や若い人達に向けた、商品やサービスがないか?を調べて見れば、強みや弱みを考えやすいといった感じです。

 

 

 

 

 

 

 

 

美容師業界であれば、2018年度末時点の美容院数は、約25万1,140店舗。美容院は、日本で最も多い店舗数を誇る業種といわれています。美容院数は、ここ20年年々増加しており、2018年度では前年よりも3562店舗増加しています。美容院は激しい生存競争が繰り広げられています。プラス男性客の増加に伴ってますます市場が激化することは間違いないです。

 

 

 

そこで、美容師さんたちがおこなっていることが、特化型美容師です。

ヘアアレンジ特化型美容師

ブリーチ特化型美容師

カット特化型美容師

例えば、ヘアアレンジに特化してインスタの投稿、カラーでもブリーチに特化した投稿が流行りました。最近ではカットに特化した投稿も目立ってきており、美容師さんのポジション争いが激化してきています。

といった感じで、市場をみた上で「自分の得意な分野」「苦手な分野」に分けることで勝てる市場が見えてくるということです。

 

参考

注目すべき近年の業界動向を上げてみます。

◆カラー専門店の増加

過去一年間のメニュー利用率増加の幅が最も大きいメニューが、女性の「カラー」。

カラーは2017年から増加傾向にあり、近年はカラー専門店の増加も顕著になっています。カラー専門店は美容院の3分の1程度の料金で利用できます。しかし、ブローはセルフになるなど、注意すべき点もあります。

◆男性の美容意識が高まっている

女性の美容院利用者数が横ばいなのに対し、男性の利用者数(特に40代と50代)は増加傾向にあります。SNSの普及により、若い男性が美容を意識し始めたことも増加の要因であると考えられます。

◆シェアサロンの増加

フリーランスの美容師が増加していることも、近年の美容業界の特徴です。店舗ではなく、美容師のファンになる客が増えているためだと考えられます。これは、minimo(ミニモ)やInstagramなどのSNSが大きな影響を与えていると考えられます。

 

 

 

ただし「SWOT分析の」フレームワークは取り組みやすい反面、それぞれの”マス”を埋めるだけになってしまいやすい傾向にあり、みんなが知っているようなことしか出てこない。といった感じに陥ってしまうことがありますので注意が必要です。

 

美容師市場の境界線が曖昧になってきているぶん、いち美容師業界としてのビジネスとして考えた時に成長するのが難しくなってきいるからとも言えます。

なので現在の美容師業界、情報を整理するだけでは”ダメ”なんです。知識や自分の意思、世の中への見通しも考えなければ、思考が広がっていきません。結果、戦略にも繋がっていかないです。

 

 

 

 

 

 

今までの美容師としての強みは将来まで通用し続けるか?

では、美容師としてやっていく中で、分析の視点をどのように変えていかなければいけないのか?

 

マーケティングでは「お客さまにとって価値を作り出し、美容師市場においてヘアスタイルとして価値を交換するプロセス」と定義できます。

 

 

つまり新しい価値を生み出すには、現在の美容師市場の環境を想像するだけでは、真の分析にはなりません。

 

 

例えば、5年後に美容師として自分はどのように成長しているか?を考えてみましょう。
その場合はSWOT分析だけで現状を整理するだけでは、足りないことに気づくはずです。現在の環境を整理した上で、5年後の未来をどのように見立てるか?プラス自分を取り巻く環境や競合はどのように変わっていくのか?さらに5年後も今の強みは、強みのままなのか?あり続けるのか?を起点とした、環境分析が必要になってきます。

 

SWOT分析

 

 

つまり現在だけではなく、想定する未来における自分の変化、をいち早く捉えておくことが必要になっていきます。自分の技術と知識という資産を掛けわせれば、必ず未来に向けて今から取り組むべき課題が見えてくるはずです。

未来に目を向ければ、視野が一気に広がります。

例えば、自動車業界であれば、「移動」という観点で捉えて、見直す必要があります。今まで強みが商品や、品質だったとしても、これからは、シェアリングエコノミーを踏まえたサービス設計が必要になってきたり、他社との連携が必要になっていくことに気がつくかも知れません。

 

スーパー業界も同じように、買いに来て頂くのではなく、どのように商品を届けるのか?といった視点に切り替わっていきます。「配達スピード」「配送の仕組み」など

 

 

なので美容師業界も一緒です。

美容室に来ていただくという当たり前、普通の視点から、こちらから伺う視点も必要になってくるかもしれません。また教育の観点からしても、今は、わざわざ講習会にいかなくてもネット時代なのでオンラインで完結できます。

 

このように未来の視点で環境を分析することによっておのずと自分の美容師としての提供価値を見直すことになっていきます。

 

美容師マーケティング

 

 

 

 

 

まとめ

  1. 環境分析は「外部環境」と「内部環境」の2つに分けて行う。
  2. 例えば、5年後に自分のブランドはどう成長していくのかを考える
  3. 今までの強みが通用しなくなるなどのリスクを見極める

若い頃は、自分ができていると勘違いしている場合があります。自分の強みや弱みから逃げずに取り組んでいきましょう。強みや弱みが見えてきた皆さんは、ぜひ未来の自分の見立てを考えてみてください。きっとあなたの価値を高めるチャンスが見えてくると思います。

 

 

 

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