こんにちは。こんばんは。masakiです。
今回のテーマは「パーマのかかる仕組み」です。めちゃくちゃシンプルで基本的なことなんですが、意外と知らない美容師さんが多いのが現実なんです。
今回の内容が分かるだけでもパーマが得意な美容師さんに1歩近づける内容になっていますので、ぜひ最後まで見ていって下さい。(ただ今回はちょっとムズイ)
こちらの続き・・・
還元剤のイオン化・酸性とアルカリチオの関係【小学生でもわかるパーマ講座 pka】美容師向け
内容は全部で3つです。
- ミックス・ジチオとは何?
- 小学生でも分かるパーマ理論・2つ
- パーマダメージの原因?=フリーザ的存在とは?
について紹介していきます。
動画で見たい方はこちら
ミックス・ジチオとは何?
唐突ですが・・・
RSH ⇄ RS- + H+
これが還元剤
KSSK + RSH ⇄ KSSR + KSH (1)
KSSR + RSH ⇄ RSSR + KSH (2)
これがパーマ1剤の反応式・・・
これが十分に理解出来る理美容師さんは、この記事は読まなくていいです。ww
小学生でもわかる
ミックスジスルフィドとジチオジグリコール酸
ジスルフィドとかだいたい言いにくい(笑)
これからは「ミックス」と「ジチオ」にしておきましょう。(決まり)
そしてこのミックスとかジチオって何???
簡単に説明すると
パーマの薬剤反応の過程で作られる髪の中のモノ(物質)だと思えばいい。。
今回登場してくる人物は3人です。
S-S結合・還元剤・酸化剤
化学式で表すとこんな感じ。
あなたはパーマの薬液作用というとこういうイメージを持っていませんか?
↓
間違っているわけではないが、パーマのメカニズムが分からず、工夫の余地が少ない。
=浅いということになります。
還元剤には2面性があります。
パーマで使われる還元剤には SH基(チオール基)があります。(サルファイトは除く)
化学式で表すと・・・
SH基以外の部分はそれぞれ違うので、まとめて「R」と表します。
還元剤のイオン化を知らない人はまずこちら
還元剤のイオン化・酸性とアルカリチオの関係【小学生でもわかるパーマ講座 pka】
還元剤はいろいろあるが代表的なモノとして、今回は「チオ」で考えていきましょう。
髪の毛のS−S結合という側鎖(横の結合)をチオなどの還元剤で切り2液の酸化でもう一度くっつける!
1液の還元剤のHと2剤のOが・・・とか・・・
実はパーマの還元とはそんなに単純ではないです。
まずは先ほど紹介した化学式を確認していきましょう。
まずは、パソコンの変換すら困るような「⇄」。要は、常に動いているってことですね。
髪の毛に何万とあるS−S結合の反応は動いているんです。
ここはよく理解しておきましょう。
そして、
KSSK + RSH ⇄ KSSR + KSH (1)
こちらを図で示すと
↓
ブログを閉じそうになった???(笑)
おいお〜い ちょっと待ってください・・・(笑)
水色のRSHが還元剤。ここではチオで考えましょう。
この還元剤はRSH。
RSH ⇄ RS- + H+
なので RS と H になるわけです。(流動的ですが・・)

そして、髪の毛の側鎖(そくさ)は KSSK
Kってのはケラチンだから側鎖でくっついてるタンパク質だと思って下さい。
KSSKがくっついた状態です。
これを還元すると KS と SK になります。
で、この子達にくっついて還元するのが還元剤の RS と H です。
だから実は、
KSH と KSSR になります・・・
そしてこの KSSR が ミックスジスルフィド。
KSSK + RSH ⇄ KSSR + KSH (1)
ここまでがこちらの解説です。
でも、ここからはかなりメンドクイので記号は辞めます(笑)
小学生でも分かるパーマ理論・2つを理解
ここからは小学生でもわかる内容で解説していきます。
まず1つ目。
髪の毛にチオなどの還元剤が入るとこうなります。
↓
パーマ1液が髪に入ってSS結合を切ると
Sの片割れ(切れたやつ)
と
チオの成分がくっついたミックスになります。
これで分かりますよね(笑)
しかもこれらは常に動いています。
2つ目
そしてジチオはどうやって出来るのかというと・・・
↓
ミックスに チオ(還元剤)が反応すると ジチオ と またまたSの片割れになるんです。
これです。
↓
KSSR + RSH ⇄ RSSR + KSH (2)
簡単に文章で書くと
髪に還元剤が入る
↓
SS結合が Sだけ と ミックスに分かれる
↓↑
ミックスに還元剤が反応すると
↓↑
ジチオ と Sだけに分かれる
これを何万個というSS結合が、一方通行ではなく、常に繰り返して活動してるイメージです。
これがパーマや縮毛矯正で実際に起きてる、薬剤による化学反応なんです。
パーマ理論での「ミックスジスルフィド」と「ジチオジグリコール酸」
まずはこれらをしっかりと覚えることが大切なんです。
これが理解できないと何も始まらないからね・・・
ではでは、このミックスとジチオがどういう風にパーマに影響してくるか?がポイントです。
パーマで起こるダメージの原因 = フリーザ的存在
ミックスジスルフィドは実は髪の毛にとってダメージの原因 = フリーザ的存在なんです。
沢山見直して復習してください。
ミックスとかジチオは小難しいんですが、これだけは理解しないと先に進めない。
ここまではミックスとジチオがどのように出来るか解説したました。
髪に還元剤が入る
↓
SS結合が Sだけ と ミックスに分かれる
↓↑
ミックスに還元剤が反応すると
↓↑
ジチオ と Sだけに分かれる
これだけ書けば理解してくれますよね??
では、パーマや縮毛矯正など、
1剤で還元したときの状態はこうなってる訳なんですね。
↓
実際は髪の毛のSS結合がすべて反応している訳では無くて、何%かに過ぎません。
分かりにくいのでこんな感じに書きました。
還元されると
SS結合の Sの片割れに水素(H)がついたヤツと
ミックス ジチオ
この子達が存在するってことですね。
そしてここからはミックスとジチオの説明をしていきます。
まずは 順番が逆になりますが ジチオ。
ジチオジグリコール酸・・・
これくらいは聞いたことぐらいはあると思いますが・・・
縮毛矯正のハード系の1剤などに配合されてる
※チオグリコール酸の濃度が7.0%以上のときには、越えた%分ジチオジグリコール酸を必ず配合すること・・・
なので、チオ濃度が11%とかの還元剤に配合されてるわけです。
このジチオ入りの矯正剤はあまり好きではないですが(笑)
このあたりはまた書きます!(実は今回紹介している理論に関係している)
ではでは、このジチオ。。。
これは簡単にいうと、チオの反応した後の「カス」だと思って下さい。(笑)
ジチオは水洗で流れやすいです。
Sともくっついていないんで残留しにくい。
チオの反応したカスなんで髪から出ちゃえばとくに問題のない物質だという認識で構いません。
1剤がチオグリコール酸の場合が = ジチオジグリコール酸
ちなみに
システインは = シスチン
システアミンは = シスタミン
といわれスピエラなどはまだ呼び名が決まってないらしい。
そして問題はミックスですね。
ミックスジスルフィド・・・
この非常に言いにくい物質こそ、パーマや縮毛矯正で髪の毛を傷める「フリーザ」的存在みたいなにっくき野郎です!!!
まずですね。ミックスはでかい。
チオの原子量(重さ)でいうと Sの4倍近くでかいです。
しかもケラチンにあるSとくっついているので、
↓
中間水洗してもジチオは流れ出るんですが、ミックスは出ていかないんです。
ジチオは小さくて、ミックスはでかいという理由もある。
そして、2剤で酸化しても Sとくっつかない(架橋(かきょう)しないので、
ウェーブダウンの原因になりかねないってわけです。
↓
ケラチンとくっついているんでずっと髪に残留してしまう。
しかもこのミックスはたちが悪いんです。
実際にパーマの酸化の処理が終わった後に髪の毛の中がどのようになっているのかというと、
水を吸い込んで膨潤してしまう!ダメージの原因。
実はコレが髪の毛を痛めつける元凶だったりします。
このミックスは、中間水洗では流れ落ちず、酸化剤にも酸化されずに髪の中に残ります。
ゼロにはなりませんが、少なければ問題はありません。なんですが、沢山残ると分子量が大きいために下の図のようにドライになった場合キューティクル部分がデコボコになります。
こんな大きなものが水を含んでより巨大になり髪の毛の内部を痛めつるってことですね。
しかもSとくっ付いているんで容易には、なかなか取れない。
シャンプーしても出ていかない。
酸化で再結合もしないのでSも切れっぱなし・・・
しかもパーマや縮毛矯正の薬剤反応ではかならず生成されてしまう・・・
なので、パーマや縮毛矯正で髪が痛む原因の多くはこのミックスが悪さをしているのかも知れません。
「ミックスジスルフィド = フリーザ」ということで
パーマや縮毛矯正などの還元剤を使用するメニューでは、このミックスジスルフィドを出来るだけ少なくするのが大切です。
ってことで
ミックス撃退法を紹介していきます。
パーマ理論・ミックス撃退!平衡反応を理解する!
平衡反応とは?
平衡(へいこう、balance, equilibration または equilibrium )は、
物が釣り合って安定していること、あるいはその釣り合い。
ここからのお題は、「パーマ理論・平衡反応を理解する」
パーマや縮毛矯正での薬剤の反応を出来るだけ簡単に書いてきました。
そして問題はミックスジスルフィド
この子を出来るだけ少なくすることで、よりダメージが少なくパーマも持ちもよくなる理屈なんです。
ここまではついてきていますか???(笑)
ではでは、ここからいよいよ本題に突入して行きます。
ミックスジスルフィドがフリーザ、ダメージ、パーマのダレ感の原因
これは理解できましたよね。
で、この子達を出来るだけ少なくする方法を2つ紹介。
最初に言っておきますが、勘のいい美容師さんならだいたいどんな事をするのか気づくハズです。(笑)
なので先走りしないでください。(笑)
これから紹介していく2種類はまったく違うものです。この違いを理解してないのに勝手にやるとかなりの確立で失敗します。気をつけて下さい。
ではでは、まず簡単な方から紹介。
まずはパーマ理論「平衡反応」(へいこうはんのう)を理解していきましょう。
図解すると
↓
化学式じゃなく、こんな感じで覚えても全然OKです。
そして皆さんが考えていたパーマの反応は「還元→酸化」ってイメージだと思いますが、
ほんとは「SH/SS交換反応」なんです。
髪の毛の何万個っていう「S」達が常に反応しまくってるイメージねです。
そしてお題の平衡反応とは?
超簡単に説明すると、これらの反応は自分らでバランスを取ってるって事!
こんな感じです。
↓
なにかが天秤の上で釣り合ってる
片方のモノは 増えたら・・・(青ね)
↓
天秤が傾いちゃう
するとバランスをとるために赤が増えた
↓
またまたバランスがとれる。
平衡反応とは?たったこんだけです。(笑)
凄い簡単ではないですか!?
これは、
- 片方が増えたら、もう片方も増えようとする。
- 片方が減ればもう一方も減ろうとする。
そしてバランスを保とうとするだけなんですよね。
ってことで、もう察しがついてるんではないですか???
1剤の反応式
↓
KSSK + RSH ⇄ KSSR + KSH (1)
KSSR + RSH ⇄ RSSR + KSH (2)
この (2)式は なんなんだ???
この図の
↓
下に書いてる方です。
「ミックス」 と 「ジチオ」
そうなんですミックスを減らす方法なんです。
ジチオを減らせば勝手にミックスも少なくなってくれるじゃないか!?
簡単ですよね。
そうなんですこれがひとつの方法!!!
ではでは、このやり方を公開していきます。
アルカリ水を使った水洗方法
平衡反応は簡単でしたよね?
そしてミックスジスルフィドを減らすには、ジチオジグリコール酸を減らせばいいんです。
ここまではOKですね。
アルカリ水を使った水洗方法
ダメージの原因、ミックスを減らす!!!
しかし・・・
普通にシャンプーしようが、しっかり水洗しようがミックスは取れない・・・
では、どうすればいいのか???
平衡反応を利用してジチオを減らしていけばいい!
ジチオなら水洗で流れ出るからですね。
ここまで来ましたね。
還元したときの 髪の中の状態
↓
そしてジチオは水洗で流れ出るんでしたよね・・・
↓
そ〜 流せば 少なくなるじゃないか!!!
クリープパーマをする時にも中間水洗はしっかりとが基本ですよね。
そうなんです。パーマの中間水洗はしっかりとして、しっかりと中間水洗する事でジチオを流す。
いやいや、いつもしとるやないかい!!
って聞こえてきそうですが・・・(笑)
簡単に伝えるとこんな感です。
↓
たしかに中間水洗でしっかりと流すとジチオは流れ出るでしょう。
君らはそれでいいと思っていましたか???
甘いです!!!
この図をもう一回 じっくりと見て下さい。
↓
ミックスがジチオに変化するには何が必要でした???
あなたは「チオ」の存在を忘れていませんか???
あともう1つある
実はチオなどの還元剤を反応させるための「アルカリ」。

アルカリが中和されるとほとんどの還元剤は反応が鈍ったり、反応しなくなったりするじゃ〜ないか!?
1剤はヘアダメージになるから出来るだけ中間水洗でしっかりと流す!
これがいままでの常識だったんだよね・・・
クリープパーマ理論では・・・
あなたは一生懸命 中間水洗で還元剤とアルカリを流しまくってたんではないですか?
炭酸使って頑張ってみたり・・・中間処理は大切とかいって、CMCやら、なんちゃらケラチンとか・・・
挙げ句の果てには アルカリ中和とかいって2剤の前に酸リンスとかアシッドをぶっかけてた人もいるでしょう。
そう・・・
いくらジチオを中間水洗して減らしてもチオ(還元剤)とアルカリがなきゃミックスがジチオに変われないじゃ〜ないか!!!
んじゃ どうすればいい???
こんな感じ
↓
そう、シャンプー台でグワーと流さないで、スポイドでちょびちょび流すイメージです。
しかもちょっとアルカリ性の水なら、なお良い(ダメージ次第)
ここで昔ながらの酸リンス(アシッド)なんてかけたらミックスの多いダメージ大のパーマになってしまいます。
これなら平衡反応でミックスも減っていくよね!!!
でもでも、注意しておきますが、これはあくまで初期段階なんです。
深い意味も理解せず安易にこれがいいと思って飛びつくと
絶対に痛い目にあうからね(汗)
動画でも確認!聞きながらインプットしていく
続きは・・・こちら
美容師向け還元剤→イオン化→実は2つある?【小学生でもわかるパーマ講座】
パーマの原理・ミックス・ジチオのまとめ
今回のテーマは「パーマのかかる仕組み」です。めちゃくちゃシンプルで基本的なことを紹介していきましたが、あなたは知っていましたか?
今回の内容が分かるだけでもパーマが得意な美容師さんに1歩近づけたかと思います。
3つのおさらい。
- ミックス・ジチオとは何?
- 小学生でも分かるパーマ理論・2つ
- パーマダメージの原因?=フリーザ的存在とは?
ミックスとジチオができる仕組みはご理解いただけましたか?
なるべく小学生でも分かる内容に仕上げましので、分からない場合は何回も見返していただけと理解できるようになっていきます。
1番のポイントはやはりミックスの存在をどのように消していくか?にはなっていくかと思いますが、今回の内容でミックスの存在が理解できたかと思います。
まぁ、実際はミックスは比較的、不安定な化合物なので、シャンプーやトリートメントで分解されるらしいです。またミックスは、100℃以上、数秒間でシスチン架橋(KSSK)を生成します。
100℃以下でも処理時間を長く(数十秒か1秒程度)すればKSSKを生成します。
イオン化していない還元剤について。
中間水洗すると、イオン化している還元剤(RS-)は流れ落ちますが、イオン化していない還元剤(RSH)は簡単には髪の毛の外には流れ出ません。どこにいるのか分からないようですが、とにかく毛髪中に存在しています。72時間連続水洗しても完全には流れ出ないというデータもあります。
しかし還元剤(RSH)は酸化剤に触れると酸化されジチオジグリコール酸(RSSR)になります。ですから、パーマ後のシャンプーによって流れ落ちると考えていいようです。
このような、仕組み流れを知っているだけでも、パーマの楽しみ方、仕事がもっと楽しくなっていくかと思います。ぜひ参考にしてみて下さい。