こんにちは、こんばんは、masakiです。
今回のテーマは「パーマ縮毛矯正においての膨潤コントロール」について話していきたいと思います。
オーディブル・動画で確認した人はこちら
なんですが、まず読者さんからの質問に対しての回答から・・・
酸性のスピエラで巻いて、テストしたら、ロッドの型ついてるんですけど、あれ軟化じゃないんですか??
もしくは、酸性領域で矯正したときに、髪の毛引っ張ってテストしたり、ロッドに巻きつけてテストしたりして、伸びたり、型ついたりしてますけど、あれなんなんすか??
膨潤?還元して形ついてるだけ?軟化ではないんですか?・・・
ってことで・・・まずはこの記事をもう一度おさらいしましょう。
パーマにおける【還元・軟化・膨潤】小学生でも分かる内容【保存版】美容師向け
この記事に書いてある
- 還元 ⇒ 還元剤
- 軟化 ⇒ アルカリ
- 膨潤 ⇒ 還元剤&アルカリ
この定義は勝手に定義したものです(笑)独断と偏見と言われても一切構いません。
だから他のメーカーさんとは違うかも知しれませんし、他の人とも考え方が違うかもしれないです。
それはなぜか???
パーマ理論をもっと解りやすくする為です。・・・なんですが、僕も昔はテストカールの事を「軟化テスト」って言ってましたね。ほとんどの美容師がそう言っていたと思います。当然私、masakiだって思いっきり言っていました。縮毛矯正の時なんかも、髪が軟化・・柔らかくなったかどうかで判断する事が多かったです。
昔ながらのチオやシス、サルファイトなどの還元剤は基本的に「アルカリ領域」でないと還元力がなく、パーマ・縮毛矯正剤は、ほぼアルカリ性だったからですね。
それが近年
- スピエラ(ラクトンチオール)
- GMT(グリセリンモノチオグリコレート)
などの酸性領域で還元できる還元剤が出来たり、システアミンやチオグリセリンなどの中性領域でも、ある程度還元力があるモノも登場してきたからですね。
それで軟化テストが難しくなったってことです。
ハイダメージ毛に中性ならともかく、酸性領域では髪はほぼ柔らかくなんてなりませんよね?スピエラの酸性で形がついたのを軟化と定義してしまうと説明が小難しくなってまうんです・・・
だから・・・
軟化 → 髪が柔らかくなる → アルカリ
と定義して
還元 → 髪の側鎖が切れて形が変わる → 還元剤
の方が説明しやすいだけなんです。
だからスピエラとかの酸性の場合は、軟化はしないけど還元はされてる!と考えたほうが理解しやすい。
そして膨潤も・・・
- 「水による膨潤」
- 「アルカリ還元による膨潤」
この2種類で考えたほうがすっきり理解しやすいってことですね。
まぁ・・定義なんだから、この記事の中だけの話と思ってもらっても良いです。
で、ここから前回の続き・・・膨潤についてより考えていきましょう。
美容師的・髪の膨潤・アルカリ還元膨潤ってなに?毛髪は水道水で軟化する?
このあたりからの続きです。
膨潤をコントロールする事でダメージ毛や難しい条件でのパーマや縮毛矯正をもっと失敗が少なく安全にかけていく。
これが今や理・美容師さんのテーマですよね・・・この記事を書き始めた頃の「スピエラトリプル還元」だとか「弱酸性の還元剤」を前処理に使用する「2段階還元(この記事はこちら)」とかね。
で、膨潤についてもう少し解りやすくしておきましょう。
なぜ膨潤をコントロールするのが大切なことなのか???
いつもの解りにくいパワポの画像ですが・・・
これを見て下さい。
↓
髪のイメージ図です。
タンパク質が詰まった髪が膨潤したらこんな感じだと思われ・・・有限であるタンパク質が膨潤することによって、隙間が出来るイメージです。満員電車に詰め込まれて、次の駅について人がだんだん少なくなる感じですね(笑)
簡単にいうと、これでタンパク質は移動(ズレ)をしやすくなります。アルカリも加われば・・すなわち「アルカリ還元膨潤」もしておけば、塩(イオン)結合も切れてるのでなおさらですね。なんですが、これらは健康毛・・・あまりダメージのない髪の場合です。
ここで考えなければいけないのが・・・こんな健康毛にあまり膨潤を加えないと、満員電車で移動しにくいのと同じで、髪のタンパク質も移動しにくい・・・ってことはパーマや縮毛矯正で髪の形成もしにくいって事なんですね。
だから健康毛にむやみやたらに酸性パーマなんかしても効率が悪い!ってこと。
しかも、かからないのをなんとかしようとすると・・・還元剤の濃度を増やしたり「加温」「加湿」なんかが必要になります。
髪のタンパク質と移動するのに余分なパワー必要になるってこと。
これがもしダメージ毛だとすると、当然、髪の有限であるタンパク質も少ないこの状態でアルカリ還元膨潤を引き起こすと・・・
↓
カッスカスなのに、膨潤しすぎてポワポワ・・・
このままロッドに巻かれてるとチリチリ・・・当然 2液の酸化不十分も考えられますし、なにより、カールがどのくらい出てくるのかの計算もしにくくなってきます。
サロンワークでよくあるのが、テストカールはOKだったのに、中間水洗してみると 強すぎ。。。みたいな事ですね。
このような状態なら膨潤させなくても十分にタンパク質が移動(ズレ)しやすいですよね!?
そこそこダメージ毛の髪の毛なんかだと水分による膨潤だけで十分にパーマのカール形成も縮毛矯正も出来る理屈なんですね。
まぁまぁ理解できてきましたか?
この膨潤コントロールをまず最初に理解する事が幅広い髪質に失敗を少なくする大切な「ファクター」なんですね。
ただし、この膨潤コントロールには、もうひとつ絶対に理解しておなかいといけない事があるんです。
高評価、チャンネル登録よろしくお願いします。
じゃないと続かないよ・・・(笑)
膨潤コントロールで知っておきたい大事なコト
膨潤コントロールで 知っておきたい大事なコト
前回の記事
↓
美容師的・髪の膨潤・アルカリ還元膨潤ってなに?毛髪は水道水で軟化する?
難しい条件のパーマや縮毛矯正でアルカリ還元膨潤膨潤をコントロールすることでより失敗を防ごう! って所まできましたね。
今回は、そのためにしっかりと覚えて欲しい事があります。
それは還元剤の種類によって還元力が変わる。
昔ながらのチオが強くてシスがゆるい。だけでは、駄目になってきている・・・
チオグリコール酸・システィン類・サルファイト
phが酸性〜中性ではほとんど還元力はない。アルカリが高くなればなるほど、還元力は強くなる。
システアミン・チオグリセリン
phが中性あたりでも、ある程度の還元力がある。アルカリが高くなればなるほど 還元力は強くなる
スピエラ・GMT
phが弱酸性あたりでも還元力がある
これらの特性を理解しておきましょう。
これらの還元剤の特性とphのコントロールでより簡単にダメージ毛への対応が可能になるってことです。
ってことで、今回はこんな感じでまとめていきたいと思います。
オーディブル・動画で確認した人はこちら
まとめ
今回のテーマは「パーマ・縮毛矯正においての膨潤コントロール」について紹介して来た訳ですが。。。
まずは、フォロワーさんからの質問に対しての「軟化と還元」の定義について紹介しましたね。
なので、酸性領域の還元剤の登場で、軟化っていうよりは、側鎖を切っているか?の方が捉え方が簡単だよね・・・っていう話ですね。
だから・・・
軟化 → 髪が柔らかくなる → アルカリ
と定義して・・・
還元 → 髪の側鎖が切れて形が変わる → 還元剤
の方が説明しやすいだけなんです。
だからスピエラとかの酸性の場合は、軟化はしないけど還元はされてる!と考えたほうが理解しやすい。
そして膨潤も・・・
- 「水による膨潤」
- 「アルカリ還元による膨潤」
この2種類で考えたほうがすっきり理解しやすいってことですね。
タンパク質がカッスカスの状態もしくは少ない状態であれば、膨潤させなくても十分にタンパク質が移動(ズレ)しやすいですよね!?
そこそこダメージ毛の髪の毛なんかだと水分による膨潤だけで十分にパーマのカール形成も縮毛矯正も出来る理屈なんですね。
まぁまぁ理解できてきましたか?
この膨潤コントロールをまず最初に理解する事が幅広い髪質に失敗を少なくする大切な「ファクター」なんですね。
ただし、この膨潤コントロールには、もうひとつ絶対に理解しておなかいといけない事があるんです。
還元剤の種類によって還元力が変わる。
昔ながらのチオが強くてシスがゆるい。だけでは、駄目になってきている・・・
チオグリコール酸・システィン類・サルファイト
phが酸性〜中性ではほとんど還元力はない。アルカリが高くなればなるほど、還元力は強くなる。
システアミン・チオグリセリン
phが中性あたりでも、ある程度の還元力がある。アルカリが高くなればなるほど 還元力は強くなる
スピエラ・GMT
phが弱酸性あたりでも還元力がある
これらの特性を理解しておきましょう。
これらの還元剤の特性とphのコントロールでより簡単にダメージ毛への対応が可能になるってことです。
ではでは、今回はこんな感じでお終わりたいと思います。
最後まで見て頂きありがとうございます。
また次回の記事でお会いしましょう。