こんにちは。こんばんは。masakiです。
今回は「チオ換算とは?GMTとスピエラ違い」の説明を踏まえながら紹介していきたいと思いますのでぜひ参考にしてみてください。
今回の記事で解る内容は3つ
- チオ換算の計算方法
- GMTとスピエラの違い
- パーマ還元剤濃度コントロール
オーディオ・動画で見たい方はこちら
各種還元剤をチオ換算(TG換算・総還元値化)
2023年版まとめ記事【GMT/スピエラ/システイン / システアミン / チオグリセリン】
初めに結論から・・・
計算の方法
- システイン濃度% × 0.761
- システアミン濃度% × 1.195
- チオグリセリン濃度% × 0.852
これらが、チオ換算していく場合の計算方法になります。なので算数ができれば小学生でも出来る内容なのでそんなに難しくはありません。
昔からある薬剤では還元剤自体が単品場合があります。そいった場合は「チオ換算」されていない場合もあるので混ぜて使っていく場合は上記計算方法でチオ換算して使っていきましょう。
還元剤は各種類によって分子量が違います。
- チオグリコール酸 分子量92
- システイン 分子量121
- システアミン 分子量77
- チオグリセリン 分子量108
- スピエラ 分子量118
- GMT 分子量166
こんな感じです。
なのでハイブリット系やミックスで薬剤を使う場合、毎回計算するのが大変なので、あらかじめチオの分子量に合わせて計算しておけばいいということでチオの分子量に合わせてチオ換算(TG換算、総換算)して数値を出しています
ではでは、本題に入っていきましょう。
早速ですが・・・流行っていますよね・・・「酸性ストレート」
まずこの酸性ストレートの還元剤とは? =スピエラ・GMTのことですね。
ってところなんですが、皆さんもご存知、還元剤には色々ありまして・・・
還元剤の主な種類
- チオグリコール酸
- チオグリセリン
- システアミン
- システイン
このように色々あります。
チオグリコール酸・チオグリセリン・システアミン・システインなどの還元剤について知りたい方はこちら
パーマ4つの基本「チオグリコール酸・シス・システアミン」薬剤スキル
これらの還元剤は、アルカリの縮毛矯正でメインに使われる還元剤になります。
ですが、「スピエラ」と「GMT」この2つというのはすごく特殊な薬剤でして「酸性領域」でのみ動くことができる還元剤なんですね。
なので、酸性ストレートをするにおいて、このスピエラとGMT。これらの2つの使い方っていうのは非常に、めちゃくちゃ大事になっていきます。
ただ、このスピエラとGMTは非常に使い方が難しいんですね。
なので、いろんなメーカさんから使い方が難しいってこともあってマニュアル的に総量に対して何%入れて下さい。っというように、もうマニュアルを決めていたりするんですど、そのマニュアル通りにやってしまうと「失敗する」可能性が高いので、今回はその失敗をしない為に、防ぐためにもぜひ今回の記事を参考にしてみて下さい。
基本的には、酸性ストレートはこのスピエラとGMTを混ぜないと”還元しきりません”
その理由なんですが、システアミンであったり、チオであったり。この辺りが基本的な酸性ストレートの基剤。
これだけでは酸性領域ではまず還元しません!!
これは「pka」っていうんですが、
pka:還元剤が最も働く・動けるphの値
pkaをもっと知りたいたはこちら
還元剤のイオン化・酸性とアルカリチオの関係【小学生でもわかるパーマ講座 pka】美容師向け
pkaを簡単に説明すると、
還元剤が最も働ける・動ける「ph値」っていうのが決まっているんですね。
例えば、
チオグリコール酸で言えば、 = ph10.4
システアミンであれば = ph8.4
アルカリ領域でチオやシステアミンなどの還元剤は最も動きます。
なのでphが下がれば下がるほど・・・酸性領域に傾けば傾くほどこれらの還元剤っていうのは働きが鈍るんですね。
簡単に図で説明するとこんな感じ、
チオの活動領域は7〜9なので、皆さんご存知、健康毛にはチオちゃんがうってつけになりますよね。逆にスピエラ・GMTなんかは酸性領域の4〜7の間になっていますのでダメージ毛にはこの子達を使った方が負担がないってことになります。
なので、細毛やエイジング毛、猫っ毛なんかには酸性領域のスピエラ・GMTが良いよってことになります。
各、還元剤のph活動領域はこんな感じです・・・・
・チオグリコール酸
(活動領域 アルカリ性ph7〜9)
(SS結合 S−1)(毛髪内部に作用)・システイン
(活動領域 アルカリ性ph9)
(SS結合 S−1)(毛髪外部に作用)・システアミン
(活動領域 アルカリ性ph6〜9)
(SS結合 Sー2)(毛髪外部に作用)・チオグリセリン
(活動領域 アルカリ性ph7〜9)
(SS結合 Sー2)(毛髪内部に作用)・サルファイト
(活動領域 アルカリ性ph10〜11)
(SS結合 Sー1)・GMT
(活動領域 酸性ph4〜7)
(SS結合 Sー1)・スピエラ
(活動領域 酸性ph4〜6)
(SS結合 Sー2)(毛髪内部に作用)
なので、スピエラとGMTをそこに使うことによって満遍なく還元することができる。っていうことですよね。
基本的には、僕の場合もチオグリコール酸だったり、システアミンをベースに薬剤選定をして、そこからシステアミンなどの中にスピエラとかGMTを混ぜて使っていくということになります。
これらの考え方が非常に難しいんですけども、
では、ここからスピエラ・GMTの特徴・違いを解説します。
スピエラ GMT 違いとは?
GMTとは?
化粧品名:チオグリコール酸グリセリル
チオグリコール酸とグリセリン(油)を反応させて作った還元剤です。水と油どちらも親和性があり、浸透性のある還元剤です。
特徴はph3.5で、欧米ではチオグリコール酸の次に使用されている還元剤で、酸性領域で還元でき、チオグリコール酸と同じような「ハリ」のあるリッジの効いたカールを出す力があります。そして匂い(残臭)がほとんどありません。
GMTに関しては酸性領域で非常に強く還元する還元剤です。なので酸性領域でないとパワーを発揮できないため、アルカリを使うとお互いに打ち消しあって、ウェーブダウンの原因になるなど言われておりますが、健康毛な髪質は、「GMT」はニュートラルなphが1番効果を発揮する。
今回紹介するパイモアさんの「GRATS(グラッツ)」ではph6.5とph8.5の調整用トリートメントがあります。
なのでベースはチオのお薬なんですけども、酸性領域で働くチオの薬剤がGMTとなっております。
GMTの使い方なんですけども、すごく限られています。
基本的にはどの薬剤にも入れて下さいというふうに、メーカーさんは言っていたりするのですが、
GMTを使う時は「根本の強い癖のみ」に混ぜていきましょう。
なので、中間、毛先にGMTを使ってしますと、非常に危険です。
GMTっていうのはチオをベースにした強い還元剤になっていますので、とにかく10%混ぜて薬を塗ってしまいますと、中間、毛先はもちろん傷んでいる部分になります。この部分にGMTが還元してしまって、かつ、残留もするんですよね・・・GMTは。
なので痛みすぎるし、痛み続ける。
なので、このGMTが原因で毛先などがジリジリ、パサパサになるっていうのがGMTには良くある失敗例です。
GMTが残留する原因・・なぜ傷むのか?についてはこちら
なので、基本的にGMTは「根本の10センチ〜15センチ」ここまでにしておきましょう。
仮にバージン毛の強い髪の毛・クセであれば毛先までGMT塗布でもOKです。
そうでなければ、基本的にGMTは「根本の強い癖」
「普通毛」
「太毛」
「硬毛」
この辺りの髪質はぜひ使ってあげた方が伸びやすいので、安定して癖を伸ばすというところも考えるとGMTが必要です。
ただ、中間、毛先を使ってしまうとジリジリ、パサパサになりやすいので気おつけていきましょう。
スピエラとは?
化粧品名:ブチロラクトンチオール
γ(ガンマー)ブチロラクトンとメルカプト基で反応させて作った還元剤です。水と油どちらも親和性があり、浸透性のある還元剤。
特徴はph4で、世界初の還元剤として昭和電工が「スピエラ」を開発。
髪の毛のダメージに関係なく、ph4.5〜ph5.5の等電点で作用して、柔らかくしなやかな仕上がり感です。
スピエラに関しては、すごく強い還元力はあまりないです。
スピエラの特徴としては、「艶」「柔らかさ」を作る還元剤。
僕の場合も基本的にはスピエラをベースに考えています。
この髪質とこの癖には、スピエラをどのくらい入れたらいいのか?スピエラをこのくらい混ぜたらこんな質感になるだろうなっていう逆算で何%を混ぜたりっていうのを考えたりしていきます。
ではでは、
スピエラとGMTの混ぜ方なんですが・・・ここがすごく重要なポイントです。
実はこれらを計算する方法があります。
というか、計算しないとダメです。
スピエラとGMTの計算方法(tg換算)
僕が使っている薬剤であれば、「パイモアさんのGRATS」を使っています。
GRATS R33エッセンス
<セットローション>
●容量:100g pH4.0(10%水溶液)
酸性機でキレイなスタイルを表現するのが特徴です。
自然で柔らかなストレート・カールを表現したいときにおすすめです(用時調整必需)。
●毛髪保持成分:ブチロラクトンチオール
GRATS G48コンセントレート
<セットローション>
●容量:100g pH2.7(10%水溶液)
酸性機でキレイなスタイルを表現するのが特徴です。
しなやかなストレート・カールを表現したいときにおすすめです(用時調整必需)。
●毛髪保持成分:チオグリコール酸グリセリル
基本的には、Cクリーム、Lローションと言われている物の中に、スピエラやGMTの液体を混ぜて使用していきます。
で、液体を混ぜていく時に、スピエラを何%、GMTを何%という形で薬に混ぜて使っていきます。このスピエラとGMTなんですが、ただ単純に、初めはマニュアル通りに何%と何%といった感じで混ぜていきましょう。
まずは、パッケージに数字が書いてありますよね。
スピエラ = R33
GMT = G48
これは何かというと、スピエラとGMTの濃度ではなく「チオ換算」した後の数値なんです。
で、本来はスピエラとGMT・・・これをチオ換算(tg換算)する場合に計算が必要ってことなんですが、今回の場合のパイモアさんの場合はチオ換算されているので、濃度でもご紹介しておきます。
他のメーカーさんの場合は濃度で書かれている場合もあります。
例えば「オレンジコスメ」さんとかは濃度で書いてあります。
ただ、このチオ換算(tg換算)に計算するやり方っていうのが、意外と知らない美容師さんが多いので、今回はこれも少し紹介していきます。
実際にこれらの計算方法は何にでも使うことが出来ます。
システアミンもシステインも全て濃度が書いてあるんですけども、チオ換算値って書いてなかったりするんですね。
なので計算する必要があります。
これは全て、チオグリコール酸もシステアミンもシステインもスピエラもGMTも分子量というものが存在します。
これらはそれぞれの還元剤の大きさなんですけども・・・この分子量を使って計算していきます。
まずはシステアミンを計算していきましょう。
薬剤に関してはシステアミンの濃度って絶対に書いてありますので、もし書いていなかったらメーカーさんに問い合わせれば絶対に教えてくれますので、これは絶対に聞くようにしてみて下さい。
システアミンの濃度で、「還元力」癖を切る力とは違います。
計算方法
チオ分子量 = 92
システアミン = 77
92÷77=1.194
1.194 × システアミン濃度 = チオ換算値(tg換算)
※チオ換算値っていうのは、「チオの換算値」全ての還元剤の力をチオの還元力に計算(換算)した数値
システアミンだったりスピエラの力になります。
全ての基本の還元力の値になります。
このチオ換算した数字に計算しないといけないんです。
システアミン濃度7%
これは薬事法でMAXが7%です。
このシステアミン濃度7%に × 1.194 =8.4%(チオ換算値)
なのでシステアミン濃度7%の薬剤の癖を切る力は「8.4%」なんです。
システアミン濃度7%だけの情報として癖を切る力が7%だと考えてしまうと。
これは間違いってことです。
システアミンはチオよりも癖を切る力が強いです。
なので、システアミンの濃度7%とチオの濃度7%では、システアミンの方が癖を切る力だけで言えば、システアミンが8.4%なので、チオよりも1.4%高いんですね。
だから、これを知っておかないとただただ薬剤の数字だけをみて使ってしまう・・・1番怖いのはソフトとかノーマルとかハードとか、それだけの情報だけでやってしまうのが1番危ないです。
まずは、濃度を知って、チオ換算に計算していきましょう。
ここまでで、システアミンが8.4%だと解りました。
例えば、システアミン濃度7%(チオ換算8.4%)の薬剤に、スピエラとかGMTを混ぜるとなったら、どう計算すればいいの?ってところなんですけども・・・
ちなみにパイモアさんのグラッツ「スピエラ」R33 と「GMT」G48(前はG44)はすでにメーカーさん側でチオ換算されて計算されているので、R33=「チオ換算33%」と G48=「チオ換算48%」として発売されています。
還元剤・GMT
まずは「GMT」グラッツG48
GMT分子量 = 166
チオグリコール酸分子量 = 92
92 ÷ 166 = 0.55 これがGMTのチオ換算値(tg換算)
チオグリコール酸はGMTの「1.8倍」の分子量があります。
なので、G48エッセンスはチオ換算48%で作られていますので、GMT濃度は1.8倍となって、「86.4%」のGMT濃度と言うことが簡単に解ります。パイモアさんは親切に解るようにチオ換算してくれています。
なので、普通に計算する場合は、今と逆で、「GMT濃度86.4%」だから、分子量は1.8倍すると「チオ換算48%」と解ります。
正確には、
0.55×86.4=47.5%「約48%」
ですが、G48は「チオ換算48%」の原液になっていますので、このままでは濃すぎて使えません。
なので、パイモアさんの場合希釈剤として「Lローション」「Cクリーム」という還元力0(ゼロ)の希釈剤があります。この希釈剤を使ってG48エッセンスの割合に対して0ローションを10の割合で希釈、「1:10」11倍希釈になります。
48%÷11希釈=チオ換算4.3%の薬剤になります。
還元剤・スピエラ
スピエラの場合
チオ分子量 = 92
スピエラ分子量 = 118
92 ÷ 118 = 0.77 これがスピエラのチオ換算値
チオグリコール酸はスピエラの「1.3倍」の分子量があります。
なので、G 33エッセンスはチオ換算33%で作られていますので、スピエラ濃度は約1.3倍となって、「42.9%」のスピエラ濃度と言うことが解ります。
なので、普通に計算する場合は、今と逆で、「スピエラ濃度42.9%」だから、分子量は約1.3倍すると「チオ換算33%」と解ります。
正確には、
0.77×42.9=33%
計算すると若干の誤差はでますが、単純計算33%、同じように「Lローション」「Cクリーム」という還元力0(ゼロ)の希釈剤を使って「スピエラ」エッセンスの割合「1:10」11倍希釈になります。
33%÷11希釈=チオ換算「3%」の薬剤になります。
注意ポイント
チオ換算7%を超える薬剤は非常に危険になりますので、絶対にやってはいけないですし、作らないようにしましょう。
髪の状態、施術履歴によっては、チオ換算6~7%の薬剤はパワーが強すぎます。リスクの少ない健康毛でも「チオ換算5%台」を基準に考えましょう。なので、髪の毛ダメージ具合によっては、5%でも強すぎることもあるので、注意してください。毛先の前処理等は、基本中の基本ですので、髪の毛の状態など、それらに合わせて前処理により調整する必要があります。
あくまで慣れている美容師さんに限り、チオ換算を10とか10以上でコントロールしていき、最終的には自己責任にはなります。
ただ、実際には10以上ないと伸ばせない癖もありますので、そんな時はアルカリ系のパーマ・縮毛矯正も考えながら適材適所で薬剤を選んでください。
応用編
濃度6%のシステアミンにG48のGMTをミックスして薬剤を作る場合
基剤の濃度6%のシステアミンにG48のGMTを10%プラスすると「4.3%」還元がプラスされる。という考え方になります。
ですので、基剤となる濃度6%のシステアミンにチオ換算値7.2%に、G48のGMT、チオ換算値4.3%を10%加えると、
7.2%+4.3%=11.5%
この11.5%がこの調合した薬剤の総還元力という考え方になります。
ただし、還元値は7%までしておきましょう。危険です。
同じように、濃度6%のシステアミン、チオ換算値7.2%に、R33のスピエラ、チオ換算値3%、これを10%加えると,
7.2%+3%=10.2%
この調合した薬剤の総還元力は10.2%といった感じで算出することが出来ます。
ただし、還元値は7%までしておきましょう。危険です。
こういった考え方ですので、難しく感じるかもしれませんが、計算自体はかなり簡単ですので、ぜひトライしてみましょう。
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チオ換算・まとめ
今回の記事で紹介した内容は3つでしたね。
- チオ換算の計算方法
- GMTとスピエラの違い
- パーマ還元剤濃度コントロール
チオ換算はもう完璧ですね。
各還元剤に分子量が決まっていますので、チオグリコール酸÷求める還元剤の分子量で、そこから各還元剤の濃度を×ことでチオ換算値が出せるようになります。
今回紹介した、パーモアさんの場合は、元々チオ換算されていましたので、普段は今回のような計算はしないので、そのまま何%混ぜるかで考えていきますが、他の還元剤は濃度で表記されている場合が多いですので、計算をしてみましょう。
で、2つ目のGMTとスピエラの違いと特性も分かったかと思います。
大きく分けるとGMTの場合は、リッジが出てカールなんかもしっかり出ます。逆にスピエラさんはどちらかというと柔らかい部類に入りますので、髪質や狙いたい質感で使い分けてもいいかと思います。
・GMT(活動領域 酸性ph4〜7)(SS結合 Sー1)
・スピエラ(活動領域 酸性ph4〜6)(SS結合 Sー2)(毛髪内部に作用)
両方混ぜるのもありです。
あとは最後のどの程度還元剤に混ぜていくのか?ですね・・・あくまでチオ換算は7%と決まっていますが、それ以上に上げることも可能になりますので、そこら辺も考えながら自己責任で使っていきましょう。
最後まで見て頂きありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう。
続きはこちらの記事
スピエラ・GMT・酸性ストレート【入門編】美容師が知らない秘密・理論・ブリーチ毛での検証
ここからはちょっとしたまとめ・・・・
計算をする時のポイント
1、基剤のチオ換算値を計算する
2、GMTやスピエラのチオ換算値を計算する
3、必要な還元力になるように①と②を調合する
システアミン 濃度×1.194
スピエラ 濃度×0.77
GMT 濃度×0.55
還元剤→髪の側鎖のS-S結合を切るもの
- チオグリコール酸
- システイン
- システアミン
- チオグリセリン
- サルファイト(亜硫酸ナトリウム)
- GMT(モノチオグリコール酸グリセリン)
- スピエラ(ブチロラクトンチオール)
還元値→還元剤の強さを表す指数。カール形成をする力を示す指数
還元剤濃度→ 還元剤がどのくらいの濃度で入っているかを示したもの。
チオグリコール酸→コールド式2.0~11.0%、加熱式1.0~5.0%
システイン→コールド式3.0~7.5%、加熱式1.5~5.5%
アルカリ度→アルカリの強さ。
水溶液が持つ酸に対する緩衝能力の強さ。
強ければ残留しやすくなる。
- チオグリコール酸→コールド式7ml以下、加熱式5ml以下
- システイン→コールド式12ml以下、加熱式9ml以下
・アルカリ剤→phを高め、毛髪を軟化、膨潤させて、パーマ剤の浸透をよくして還元反応を促進させる。
- アンモニア
- モノエタノールアミン
- 炭酸水素アンモニウム
- アルギニンなど
・PH→酸性~中性~アルカリ性のレベルを0~14で表す数値。
・チオグリコール酸
(活動領域 アルカリ性ph7〜9)
(SS結合 S−1)(毛髪内部に作用)
・システイン
(活動領域 アルカリ性ph9)
(SS結合 S−1)(毛髪外部に作用)
・システアミン
(活動領域 アルカリ性ph6〜9)
(SS結合 Sー2)(毛髪外部に作用)
・チオグリセリン
(活動領域 アルカリ性ph7〜9)
(SS結合 Sー2)(毛髪内部に作用)
・サルファイト
(活動領域 アルカリ性ph10〜11)
(SS結合 Sー1)
・GMT
(活動領域 酸性ph4〜7)
(SS結合 Sー1)
・スピエラ
(活動領域 酸性ph4〜6)
(SS結合 Sー2)(毛髪内部に作用)
・チオ換算→薬剤の強弱を表す指数。最大7%。それぞれの還元剤の分子量が違うので同じ濃度でも還元値が変わってきてしまう為チオの分子量に合わせて換算させる事。
計算の方法
システイン濃度% × 0.761
システアミン濃度% × 1.195
チオグリセリン濃度% × 0.852
・ウェーブ効率→パーマ薬剤が毛髪にウェーブをつける力を表す指数。
→計算式は ロッドの直径÷作られたウェーブの直径×100=ウェーブ効率