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パーマ・縮毛矯正

アルカリ・アルカリ度・酸度・ph違いとは?パーマ・縮毛矯正【美容師初心者向け】

2022-12-05

こんにちは。こんばんは。masakiです。

今回のテーマは「パーマや縮毛矯正に必要なアルカリとアルカリ度の違い」についてお話していこおうと思います。

 

今回の記事で分かる内容は・・・

  1. phってそもそも何なの?
  2. アルカリとアルカリ度の違いって?
  3. 使用されるアルカリの種類と特徴

こちらの3つの内容が分かるようになります。

 

 

オーディオ・動画で聴きたい方はこちら

 

 

 

 

髪の毛は「ph4.5〜5.5」前後の弱酸性がベストな状態・髪の毛に負担がなくダメージも少ないと言われております。

 

そして一般的に美容師さんの考えの中では「アルカリは痛んでしまう」「ノンアルカリのパーマ(酸性)だから痛まない」と言った感覚があるかと思います。昔は僕もその様な考えでした。

 

 

 

phって何?パーマ剤のパワーを表す基準は4つ

これは美容学校でも勉強して、美容師としては基本的な事ですが、

パーマ・縮毛矯正・アルカリとアルカリ度

 

「ph7が中性」ですよね。

 

それより数値が高くなると”アルカリ”と言います。

 

 

そして、たまにアルカリ度っていうのが、ありますよね?

酸度っていうのもあります。

パーマ・縮毛矯正・アルカリとアルカリ度

 

パーマ剤のパワーを表す基準として、

  • 「還元剤の種類」
  • 「還元剤の濃度」
  • 「ph値」
  • 「アルカリ度」

があります。

※これが分かると数字だけで薬剤のパワースペックが読み取れて判断する基準になります

 

全部まとめて見たい方はこちら

 

 

 

 

 

「アルカリ度以外は何となく分かる・・・アルカリ度ってなんだ?・・・」

まぁ・・でもサロンワークにはあまり関係ないか・・・とそのままにしていませんか?

 

 

この「アルカリ」「アルカリ度」が非常に解りにくいので

 

「ph」と「アルカリ度」「酸度」を整理していきましょう。

 

 

 

 

 

phとは?

パーマ・縮毛矯正・アルカリとアルカリ度

ph(ペーハー、ピーエイチ、ピーエッチ)っていうのは、あなたが使っているパーマ剤・矯正剤が酸性か?中性か?アルカリ性か?というものを具体的に表した「数値」ですね。

 

例えば、「ph9」のパーマ1剤があるとします。当然アルカリ性です。

 

では、phが9。

このパーマ液のアルカリ度は?

答えは・・・分かりません。決まりはないです。

 

このphだったら、アルカリ度はコレ。なぁ〜んてものは存在しません。

還元剤の種類や他の配合成分によりまちまちだからです。

 

アルカリ度の測り方は、このパーマ剤にアルカリが何mg入っているとかじゃないんですね。

少し複雑なんですが、アルカリ性の水溶液を中性(pH7)まで中和するために必要な塩酸類の量の数値!

単位は「ml(ミリリットル)」で表します。

 

そのため、高い数値はアルカリが強く、パーマ剤とカーリング料のパワーが強い・・・と考えがちです。基本的には間違いではないんですが、実はそう単純でもありません。アルカリ度の高さは、必ずしもウェーブ形成力に反映しないのです。誤解をしないためにも、アルカリ度の正確な知識を確認していきましょう。

 

phとアルカリ度をもっと具体的にいうと・・・

パーマ・縮毛矯正・アルカリとアルカリ度

例えば・・・

携帯の速度と「〇〇G」で考えてみましょう。

phが携帯の速度であり、アルカリ度が”回線”である「〇〇G」になります。携帯の速度は(ph)を維持しようとすれば、「〇〇G」(アルカリ剤)を上げなければなりません。基本的には、回線の早い「5G(アルカリ剤)」を使った携帯は速度(ph)が上がります。

しかし、回線には「3G、4G、5G」といろいろな種類があります。高速回線でずっと動画が見れるもの、低速で1つのページを見るのに何時間もかかって開かないもの、画面がフリーズしてしまうものなどです。この回線の種類の違いが、アルカリ剤の種類の違いに似ているのでこんな例えになっています。

 

ではでは、パーマ剤の場合はどうなんだ?というと・・・

パーマ・縮毛矯正・アルカリとアルカリ度

先ほども言いましたが、アルカリ度とは、アルカリタイプのパーマ剤1剤やカーリング料1液を中和するまでに入れ続けた酸の量「ml(ミリリットル)」の数値です。逆に言えば、アルカリの量を示す数値にもなります。

 

なので、

パーマ・縮毛矯正・アルカリとアルカリ度

アルカリ度が高い = アルカリの量が多い =アルカリ剤が多く配合されている

ということになります。

「なんだ・・・アルカリ度が高いとアルカリ剤が多いのだから、当然、アルカリ度の高いパーマ剤・カーリング料は、パワーが強いはずである。それで終了やん」こんな感じで思う人も多いと思います。

 

ところが、実はそう単純なものでもないです。

パーマ剤「A・B・C」で比べていきましょう。

パーマ・縮毛矯正・アルカリとアルカリ度

3つとも還元剤の濃度と種類が同じで、phも9.4だったとします。ところが、アルカリ度だけでは「A」が5(ml)、「B」が4(ml)、「C」が3(ml)だったとします。

当然、パーマ剤のパワーは、「A・B・C」の順番になると思われがちです。

しかし、必ずしもそうとは限らないのです。というのは、アルカリ剤の種類が同じでなければ、アルカリ度の比較は、あまり意味がないからです。

配合されているアルカリ剤の種類が同じであれば、アルカリ度の違いはその配合量の違いであり、アルカリのパワーの違いとなります。

しかし、一般的なアルカリ剤である炭酸水素アンモニウムなどの中性塩は、ph値はあまり上げずに、アルカリ度を高くするという特徴があります。対して、その逆の特徴を持つアンモニアのようなアルカリ剤もあります。

 

 

 

↓↓↓アルカリ剤に関しては↓↓↓過去にも紹介していますが・・・

縮毛矯正の失敗を見える化!「図解で3つを理解」アルカリ性・酸性の特徴と過還元・美容師向け

 

 

主なアルカリ剤とそれを配合したパーマ剤の特徴の表と、主なアルカリ剤の一覧をご覧ください。

パーマ・縮毛矯正・アルカリとアルカリ度

 

パーマ剤特徴

アンモニア水

①揮発性のため刺激臭がある反面、この揮発性のため1剤のオーバータイムおよび手指への刺激が少ない

②配合量の増加に伴って1剤のpHの上昇が著しいため強いウエーブ形成力を持つ

よく使用されるのは「モノエタノールアミン」

①揮発性がないため刺激臭が少ない反面、毛髪への親和性・残留性が高いため、オーバータイムや手指への刺激を配慮する必要がある

②配合量の増加に伴って1剤のpHの上昇が著しいため、強いウエーブ形成力を持つ

よく使用されるのは「炭酸水素アンモニウム」

① アンモニアのような強い刺激臭がなく、エタノールアミンのような刺激臭やオーバータイムが比較的少ない

②配合量の増加を行っても1剤のpHが上昇しにくいためウエーブ形成力が弱い

 

 

 

同じアミン類や中性塩に分類されるアルカリ剤も、phやアルカリ度に与える影響は異なります。どのアルカリ剤をどの程度配合するかによって、phとアルカリ度は大きく左右される訳です。

ほぼ全てのパーマ剤やカーリング料に、複数のアルカリ剤が配合されています。

5種類以上のアルカリ剤が配合されているとも言われていて、その配合がパーマ剤やカーリング料の製品特徴にもなっている訳ですね。

ちなみに、アルカリ度の本来の役割は、パーマ剤やカーリング料の品質管理的なものです。もし配合されるべき成分が正しい比率で入っていない場合は、アルカリ度に誤差が生じます。アルカリ度が同じであれば、パーマ剤やカーリング料に品質が保持できている、ということになるからです。

ということで、還元剤の種類と濃度が同じででphが同じ、しかもアルカリ剤も同じであれば、アルカリ度の数値はそのまま有効な指標になりますが、それが1つでも異なる場合は、アルカリ度の数値自体はあまり意味をもたないということです。

 

 

 

ポイント

一定温度、一定量の、アルカリ性のパーマや縮毛矯正剤の1剤に塩酸を何ml入れたら中性(ph7)になるか?

この数値なんです。

これが「アルカリ度」

 

たまにパーマや縮毛矯正の薬剤でアルカリ度「4」とか書いてるやつですね。。

phとアルカリ度の関係

さらに解りやすく図解で説明していきます。

こんな感じです。

アルカリ・アルカリ性・アルカリ度

例えば、

このゼリーの部分をアルカリだと思い込んでみて下さい。

みんな大好きゼリーのイメージで良いです。左の山がアルカリ度の低い山、右がアルカリ度の高い山ですね。黄色い線部分の高さがphです。

 

この子達は同じ高さなんですが、アルカリの強さというか、量が違います。

パーマ液ならここがph9ぐらいで例えましょう。同じph9でもゼリーの量が違いますよね。

 

 

 

 

 

 

そして、スプーンで上からゼリーをすくって上の部分を低くしていくとする・・・

左は少しの労力で低くなっていきますが、右はスプーンですくいまくらないと、なかなか低くならないんですよね?!

アルカリ・アルカリ性・アルカリ度

こんな感じですかね?

スプーンで同じ量をすくっていっても、ゼリーの少ないほうは低くなりますが、右のように大きなゼリーで盛られた山は左ほど低くはなりませんよね!?

 

要は、

ph → ゼリー山の高さは同じでも

アルカリ度 → ゼリーの量が違う

このような感じになると思えば解りやすいんじゃないですか?

 

 

 

これがアルカリ度の違いなんです。

そして、ここで中和を考えていきましょう・・・

このアルカリ度の違うゼリーの山を「クエン酸」だとかの「酸リンス」や「アシッド」でアルカリ中和をするとします。

若干酸度の少ないモノと仮定します。

アルカリ・アルカリ性・アルカリ度

左のゼリー山はゼリーが少ないので酸度でゼリーが持って行かれる。

しかし右のゼリーの山は持っていかれて一時的にはphが下がるんですが、黄色い矢印で示した様に、アルカリ度が強く、またphがアルカリに戻ってしまう。。

炭酸水での中間水洗もこれで理解が出来ます。

炭酸水はphは酸性なんだが酸度はほとんど無い。だから中間水洗で使用しても一時的に髪は酸性になるが、すぐにアルカリに戻ってしまう。

 

 

このケースでは炭酸泉で中間水洗してもクリープの邪魔はしない!って事にもなるんですが。

ただし炭酸水の場合、還元剤やアルカリ剤、自体を水よりも流す効果が高いので、

この例えで言うなら

ゼリーの山のゼリー自体を多少少なくする感じですね。

 

だから僕の場合は最近はphやアルカリ度が低めの薬液にしているので、計算しにくさから炭酸の中間水洗は辞めていますけども・・・

そして、理美容師さんが知っておくべきアルカリ度は、ほぼパーマや縮毛矯正の1剤。

こいつはですね。還元剤の種類や濃度に影響されるものなんです。

 

 

例えば、

一般的な「チオグリコール酸」と比較したらシステアミンの場合「ph8.5」を越えたあたりからアルカリのphを上げる為には、沢山のアルカリ剤(モノエタノールアミン等)を必要とするんです。

実際は・・・・理・美容師さんレベルでアルカリ度の測定などは難しい・・・。

ただ、このアルカリ度ってのも知っておく事によって前後の薬液や2液による酸化、アルカリ中和などの思考に役立つ事なんですよね。

アルカリとアルカリ度の関係性は解りましたか⁉︎

 

 

 

オーディオ・動画で見たい方はこちら

 

 

 

 

 

 

 

アルカリとアルカリ度の違い・まとめ

パーマ・縮毛矯正・アルカリとアルカリ度

今回のテーマは「パーマや縮毛矯正に必要なアルカリとアルカリ度の違い」についてという部分をご紹介してきましたが、内容はこちらの3つですね。

  1. phってそもそも何なの?
  2. アルカリとアルカリ度の違いって?
  3. 使用されるアルカリの種類と特徴

 

まず、「ph」・・・

パーマ・縮毛矯正・アルカリとアルカリ度

ph(ペーハー、ピーエイチ、ピーエッチ)っていうのは、その液体が酸性か?中性か?アルカリ性か?というものを具体的に表した「数値」なんですね。
たとえば
「ph9」のパーマ1剤があるとします。当然アルカリ性ですね。

では、phが9。
このパーマ液のアルカリ度は?
答えは・・・分かりません。決まりはないです。

このphだったら、アルカリ度はコレ。なぁ〜んてものは存在しません。
還元剤の種類や他の配合成分によりまちまちだからです。

アルカリ度の測り方は、このパーマ剤にアルカリが何mg入っているとかじゃないんですね。

 

アルカリとアルカリ度・・・ 

アルカリ度を携帯で例えましたが・・・phが携帯の速度であり、アルカリ度が”回線”である「〇〇G」になります。

他にも汽車で例えたりもします。

パーマ・縮毛矯正・アルカリとアルカリ度

汽車の速度と燃料で考えてみましょう。phが汽車の速度であり、アルカリ度が燃料である石炭になります。汽車の速度は(ph)を維持しようとすれば、石炭(アルカリ剤)をどんどん入れなければなりません。基本的には、たくさんの石炭(アルカリ剤)を燃やした汽車は速度(ph)が上がります。

しかし、石炭にはいろいろな種類があります。一気に火力が高くなって、すぐに燃え尽きてしまうのもの。火力は高くないものの、じっくりと燃えているもの、などです。この石炭の種類の違いが、アルカリ剤の種類の違いに似ているのでこんな例えになっています。

 

最後にアルカリ剤の種類・特徴ですね・・・

パーマ・縮毛矯正・アルカリとアルカリ度

パーマ剤特徴

アンモニア水

①揮発性のため刺激臭がある反面、この揮発性のため1剤のオーバータイムおよび手指への刺激が少ない

②配合量の増加に伴って1剤のpHの上昇が著しいため強いウエーブ形成力を持つ

よく使用されるのは「モノエタノールアミン」

①揮発性がないため刺激臭が少ない反面、毛髪への親和性・残留性が高いため、オーバータイムや手指への刺激を配慮する必要がある

②配合量の増加に伴って1剤のpHの上昇が著しいため、強いウエーブ形成力を持つ

よく使用されるのは「炭酸水素アンモニウム」

① アンモニアのような強い刺激臭がなく、エタノールアミンのような刺激臭やオーバータイムが比較的少ない

②配合量の増加を行っても1剤のpHが上昇しにくいためウエーブ形成力が弱い

 

 

 

同じアミン類や中性塩に分類されるアルカリ剤も、phやアルカリ度に与える影響は異なります。どのアルカリ剤をどの程度配合するかによって、phとアルカリ度は大きく左右される訳です。

ほぼ全てのパーマ剤やカーリング料に、複数のアルカリ剤が配合されています。

5種類以上のアルカリ剤が配合されているとも言われていて、その配合がパーマ剤やカーリング料の製品特徴にもなっている訳ですね。

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

また次回の記事でお会いしましょう。

 

 

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